
「伯爵家」じゃなくて「俺の」でしょ?
27話のあらすじ
イデルがデイジーと歩いていると、イデルなの?と声をかけてきた女性がいます。イデルは、それがルシル・アルテン嬢だとわかりました。
デイジーは、雰囲気がおかしいことに、すぐ気づきます。ルシルやその連れたちは、イデルを罪人だと罵りますが、イデルは彼らの思い通りにはならないと、毅然と対処します。
しかし、彼らはラスロのことまで侮辱したため、これも我慢する必要があるかとイデルが考えていると、そこにラスロが現れました。
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27話の感想(ネタバレ含む)&次回考察
イデルのことを、妬んだり、羨んだりしていた人たちなんでしょうね、この人たちは。
公衆の面前で人を貶めて喜ぶなんて、本当に品のない人たちです。
しかしラスロ、ほんとにいいところに来てくれる!
いつもイデルがピンチの時に来てくれて、もうこの二人が幸せになる未来しか見えない。
傭兵の愛人になったのか、あんな卑しいやつを「伯爵」と呼ぶなんてと、ラスロを侮辱されたイデルが、静かに腹を立てているのも、好感しかない。
自分のことでは腹を立てなかったのに。
ラスロのこれまでの言動を見てきて、自分を尊重してくれたし、信じてくれたし、紳士だし、世間が言うような「卑しいやつ」じゃないことは、イデルが一番よく知っていますからね。
で、なぜここでラスロが登場したのかというと、実はリニアと一緒に近くの食べ歩きエリアを散歩していたから。
そこから偶然、こちらにやってきたところで、バカ貴族たちに侮辱されているイデルを発見して、二人ともキレてしまったというわけ。

二人ともすっかり、イデルの虜。なんとほほえましい。
で、イデルを発見する前、リニアが昔のことを聞きたがり、一部だけど、ラスロの口から過去が語られました。
ふたりが孤児になったのは16年前。ラスロ12歳、リニア3歳。
両親の身分はよくわからないけど、それなりに大きなお屋敷に住んでいたみたいなので、貴族か、それとも裕福な平民か。いずれにしても、いい暮らしをしていたみたいです。
それが、何があったのかはわからないけど、ラスロがリニアを背負って逃げるという場面が描かれています。
逃げて逃げて、どこまできたかわからないけど、隠れていた二人を見つけた老夫婦の家に身を寄せることになったのでした。

よかったです、二人を見つけたのが、いい人で。この人たちのおかげで、二人は生き延びることができました。
両親の顔は思い出せなくても、おばあさんが作ってくれたミートパイの味は忘れないというリニアの言葉が印象的です。
ただ……「ラスロ」が本名じゃなかったんだ。名前を聞かれて、過去は必要ないと思って「ラスロ」と名乗っているので。
本名がわかったら、それがなんらかのカギになりそうですね。
ラスロの家が襲われたことや、二人が孤児になったことが、どう繋がっていくのか。伏線回収が楽しみすぎる。
と、そうして歩いている時に、イデルが大変なことになっている場面に遭遇したのでした。
俺に愛人がいるとは知らなかったと、怒りながら歩いていくラスロと、頑張って!とラスロを送り出すリニア、この兄妹、ほんと好き。
そして、タジタジしている奴らの前で、「イデルは伯爵家の大切な一員」だとキッパリ!
ねえラスロ、それをいうために、イデルを引き寄せちゃってるけど、もうイデルへの思いがダダ漏れじゃありませんか?
ラスロ最強、最高。
・イデルは昔の知り合いに会い、罪人だの、傭兵の愛人になっただのと侮辱される
・ラスロとリニアは16年前に孤児になり、親切な老夫婦の世話になって生き延びた
・イデルが侮辱されている場面に遭遇したラスロとリニア、二人ともブチ切れる

