
ちょっとだけ、王妃が可哀想になってきた。
74〜75話のあらすじ
王妃に暴言を吐かれても、簡単には傷つかなくなったユディット。王妃がいばっていられるのも今のうち。着々と準備は進んでいました。
ベルジ公爵は、モンフォール伯爵邸を訪れ、手を組まないかと持ちかけます。クロルドに近づいているのは、連合王国の姫・サラガン。しかも彼らには、ライティアン公爵が接触している。
自分の娘を蔑ろにされ、腹を立てていた伯爵は、リベンシアの安全を確保する代わりに、クロルドの動向を知らせてほしいというベルジ公爵の要求を受け入れます。
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74〜75話の感想(ネタバレ含む)&次回考察
だんだん、周りが固められてきた。
クロルドとライティアン公爵を一度に片付けるのは、簡単じゃないでしょうが、今のユディットとフランツなら大丈夫でしょう。
国王陛下も弱ってきてますし、フランツの基盤を安定させるためにも、この難局を乗り切りらないといけないですね。
今の国王陛下は、毒に侵されるまで聖君と呼ばれていた人です。

こんな人から直接教えを受けられるのだから、ユディットもフランツも、立派な統治者になると思う。
で、陛下がロテイアの9代国王ホンボロン王の話をユディットにするのですが、陛下はフランツの将来をかなり心配していました。
ホンボロン王は、ロテイアの歴史書では完璧な王と記録されている人(実は王になるためにあくどいこともしてるんだけど)で、フランツはその「完璧な王」になる機会をすでに失ってしまっている。
だから、自分の代わりに、最後までフランツを支えて欲しいというのが陛下の願いでした。
今回、クロルドを討つことにしたから、それを完璧に遂行しないといけないですからね。
フランツは基本が優しい人だから、王になる以上は心を鬼にしないといけないときもあるし、綺麗事だけでは済まないこともたくさんある。

陛下はそれを心配しているのでしょう。でもユディットがいれば、安心だと。
この人は、フランツの母を愛するあまり、妻が亡くなってからはポンコツになってしまいましたから。
国王としてだけでなく、夫として、父としても立派な人だったら、現王妃もこんなにならなかったのではないかという気がしますよ。
前世のこととか、今世でもユディットが嫁いできた頃のこととか考えると、現王妃を許すことはできないんだけど、この人はこの人なりに苦しんでいたし。
王妃になって権力を握るために、父親に利用されただけと考えると、王妃も被害者なんでしょうね。
夫は自分を愛してくれなかったし、息子も今、自分を見捨てようとしている。
何のために生きてきたんだかと、絶望する気持ちもわからなくもない。
誰か一人でも、本当の味方がいたら、こんなふうにならなかったのかも。
・ベルジ公爵はモンフォール伯爵に協力を持ちかける
・ユディットは国王陛下の世話をしながら、統治者の心構えを聞く
・王妃はユディットもクロルドを南部に追いやった国王陛下も許せない

