わけあって男装している女性フットマンが、どう人生を変えていくのか。
身分を超えた純愛物語が好きな人におすすめの作品です。
悪役令嬢とか憑依ものに少々飽きてきた時に読んだ作品で、絵も可愛いし、両思いなのに2人の間に立ちはだかる身分という壁をどう乗り越えていくのかが見どころです。
鉄道や拳銃が出てきますので、時代はちょっと近代寄りです。
ピッコマで独占配信され、全102話で完結しています。
巻読みはなし、話読みのみです。
【作品情報】
- 著者:ggory、Lee Jaa
- 出版社:D&C WEBTOON Biz
- ジャンル:恋愛
- 全102話ピッコマで独占配信
登場人物
女性でありながら男性として働いている、由緒あるバーエンボウイ家のフットマン。投手のアルバートとは幼い頃から一緒に育ってきたので、主人と奉公人とは思えないほど仲良し。18歳になったら女性として生きていこうと思っている。
バーエンボウイ伯爵家の当主にして、顔、金、地位の3拍子が揃った第四王位継承者。イライザに想いを寄せている。
第1王位継承者で、アルバートの従兄弟。アルバートをからかうのが大好きで、煙たがられつつも良い関係を保っている。
クリスチャンの妹で第2王位継承者。王女に似合わぬやんちゃな性格ですが、なにかとイライザのことを気にかけてくれる。
バイオレット王女の婚約者候補でレトス伯爵家の長男にしてチューバリッヒ公爵家の後継者でもある。大人しい性格。家門を継ぐことに興味がなく、重荷に感じている。
マシューの弟。酒に賭博に、やりたい放題の問題児。
マシューとベンジャミンの母。チューバリッヒ公爵の娘で、イライザの父の姉にあたる。
「マイフェア・フットマン」のあらすじ
ものすごく駆け足であらすじをご紹介します。ネタバレを含みますので、ストーリーを知りたくない人はとばしてください。
イライザは男性として働いていますが、アルバートはふとしたことがきっかけで、女性であることを知っていました。そして思いを寄せていたんですね。
実はイライザは平民ではなくチューバリッヒ公爵の孫だったため、権力争いのトラブルに巻き込まれていきます。
しかし、そんなこととは関係なく、一途なアルバートはイライザにプロポーズ、最初は断られるものの、後継者問題など二人の間に立ちはだかる問題を解決しながら、ようやく想いが通じ合います。
「マイフェア・フットマン」の見どころと感想(ネタバレ含む)
やはり、身分を超えた愛。最終回の最後に出てくる、二人の結婚式の笑顔の写真がめちゃいい。
やはりこれに尽きる。父の跡を継いだ若き伯爵であり、王位継承権も持っているイケメンが、身分を超えて自分の愛を貫き通そうとするというところですよ。
女性だということを知らなかったとはいえ、酔っ払ってイライザを殴ったベンジャミンに決闘を申し込むところとか。
せっかく想いが通じ合ったのに、今度は違う障害が二人の間に立ちはだかりますが、それなら、自分が爵位を放棄するという。これまで貴族として生きてきた人が、爵位を捨てるなんて、並大抵の決心では言えないことです。実際、その話を聞いたクリスチャンは、女ひとりのために爵位を捨てるなんて考えられないと呆れます。
でもそれだけ、イライザを大事に思っていたんですよね。
ああ、うらやましい。ひたすらうらやましい。
イライザは、顔も可愛いけれど性格も可愛いです。なにかというとアルバートに特別手当をおねだりするようなちゃっかりしたところもありながら、母親が亡くなった後も面倒を見てくれた伯爵家にとても感謝しているので、アルバートのためにしっかり尽くそうという気持ちに溢れているのが可愛いのです。
ベンジャミンがイライザを殴ったのも、もとはといえばベンジャミンが先代伯爵夫人とアルバートを侮辱したことが許せなかったからです。一歩間違えば殴り殺されていたかもしれないのに、どうしてもがまんできなかった。
使用人の身分で旦那様に謝罪してほしいと言ったためになぐられてしまったのですが、それがきっかけでアルバートがプロポーズに踏み切ったので結果オーライというところでしょうか。
自分とアルバートは釣り合わないと一旦は身を引こうとしますが、ずっと変わらないアルバートの気持ちを受け止める勇気を出せてよかった。
アルバートとイライザは幼馴染のようにして育ってきたので、お互い遠慮のないやりとりがおもしろいです。
そこに絡んでくるクリスチャンとバイオレットもおもしろい。
クリスチャンは愛人がたくさんいるので、そのうちの一人にならないか?とイライザをからかい、アルバートをイラつかせています。
二人とも王族らしからぬところがあって、この二人がいたから、アルバートとイライザがうまくいったのだという部分もありますからね。
まとめ
絵がきれいで、ストーリーもおもしろい。展開が早いので、読んでいて飽きないです。