だからカシオン、君はまだ子供。アーシャ様の相手をするには10年早い。
29話のあらすじ
翌日、カシオンが昼食の席に赴くと、ものものしい警備体制になっていました。サティンやアスラルが丁重に迎えますが、昨晩のことについてサティンが問題だと思っていることは明らかでした。
兄の不在時にお前が仕えるべきは誰か?と言われても、一歩も引かないサティン。
ここには外部の人間は入れてはいけない決まりになっているのに、カシオンは通訳まで連れてきていました。
→「皇后をさらった彼は」はe-bookjapanでも読める!29話の感想(ネタバレ含む)&次回考察
アーシャ様のことを奴隷だと思っているので仕方がないのかもしれませんが、一応兄の愛人ということになっているのですから、もう少し丁寧な態度が取れないものですかね、カシオン。
お前の名前はなんだと聞かれ、無礼な男になぜ名前を教えなければならないのかというアーシャ様の返し、最高!
そう、それでいい!かっこいい!
いい子なのかもしれないけれど、なんでも自分の思い通りになると思っちゃダメです。こういうやんちゃ坊主には、ビシッといかないとね。
それでもめげないやんちゃ坊主。仲良くなりたいとか、兄さんにお前を譲ってくれというつもりだとか、もうその辺でやめておきなさい。サティンとアスラルも頭を抱えています。
こりゃダメだと思ったのか、アーシャ様、さらに厳しく出ます。
あなたはこの家の当主を軽視しているというと、カシオンは兄が持っているものは本来自分のものになるはずだったと言いますが、あなたが当主だったら今のようにクラシス家の地位が高かったか、そうではないだろうと痛いところをつかれて、カシオン撃沈。
礼儀とマナーのなっていない子供の相手はしたくないと、アーシャ様は席を立ちました。
それでいい!
周りには厳しいことを言ってくれる人が居なかったのでしょう。タモンですらも、できる限りのことはすべてやってあげていたようですから。
わがままになってしまうのは仕方ないことかもしれません。
アーシャ様の威厳のある態度から、ただの奴隷じゃないとサティンは見抜いていました。さすが。アーシャ様も、隠そうとしても滲み出てしまう気品と威厳。
つくづくタナトス皇帝は馬鹿だと思います。こんなにすごい人を手放して。
でも馬鹿だったおかげで、タモンという頼もしい人に愛されるようになったので、この方がアーシャ様にとってはよかったかな。
さて、海では船が魔物に襲われていました。この船にはアスランが乗っています。
お腹も空いて動けなくなっていたところに、一人の美しい少女がパンを持ってやってきました。同じように捉えられているようですが、どこか余裕のある表情。誰なんでしょう?
少なくとも、今まで出てきた子じゃないと思います。
魔物を見て絶望的な表情になっているアスランと対照的に、落ち着き払っています。次回、アスランは助け出されるでしょうか。
そろそろタモンが来る予感。
・カシオンが夜部屋に忍び込んだことで警備が厳重になる
・カシオンは、兄さんにお前を譲ってもらうつもりだというも、アーシャは子供の相手はしないと威厳のある態度で一蹴する
・アスランはまだ船に囚われていて、魔物に襲われそうになっている