
ほっと一息。
35話のあらすじ
おじさんがいない3日間、レイラはずっと悪夢にうなされ、よく眠れずにいました。小さい頃、訳もわからず殴られ、辛い思いをしていた頃の記憶。その合間に、あの日のマティアスが現れ、泣きたい気持ちになりました。
嫌な記憶を払拭するために、わざと1日中体を酷使し、疲れて眠る。それでもマティアスの記憶は、逆に鮮明になるのでした。
しかし、今日はおじさんが帰ってくる日。元気でいると約束したからと、気持ちを立て直すレイラでした。
→「泣いてみろ、乞うてもいい」のつづきはebookjapanで!
※タイマー無料でお得に読める!ペイペイも使えます
35話の感想(ネタバレ含む)&次回考察
よかった、おじさん帰ってくるんだ……。よかった。
ここに来てから、レイラがひとりになったのは初めてだったんですね。ずっとおじさんが一緒にいてくれた。
おじさんが帰ってくれば、すべて元通りになると自分に言い聞かせるレイラが切ない。

マティアス、ほんとに許せんよなあ。レイラにこんな思いをさせて。
おまえのせいで、子供の頃の辛い記憶で悪夢まで見ちゃってるんだからな!!
しかし、夕方になってもおじさんが帰ってこない。
以前、新聞で見た列車事故の記事を思い出し、レイラはどんどん不安になっていきました。
ここから、レイラの子供時代の話。
お母さん、とてもきれいな人でした。レイラは、お母さん似だったのか。
お母さんから渡された、水色の飴が入った大きなビン。この飴を食べ終わる頃には、帰ってくると約束したのに。
夫と子を捨てたんだ。
どんな理由があったのかは、わからないけど。
これでお父さんが壊れてしまったんですね。お母さん似のレイラを見るのも辛くなるほど。
それでも、お父さんさえ生きてくれていたら。お母さんがいなくても、幸せに暮らせたかもしれないのに。
お父さんがようやく気持ちを立て直し、前を向くことができそうだったのに。
レイラを抱きしめて眠り、そのまま逝ってしまうなんて。

これ、辛すぎるでしょ……。
お父さんがなくなっただけでも辛いのに、家を片付けて仕事を探そうとか、春になったら公園へ行こうとか、希望が持てる会話をしていただけに、余計辛い。
こんな経験をして、よく真っ直ぐ育ったな、レイラ。
なんで私だけこんな目に?と、ひねくれても仕方ない。
親戚をたらい回しにされて、そこでも辛い思いをして。
これだけ辛い思いをしてきたんだから、これからはその分、幸せにならないといけないわ。
だから、おじさん、無事に帰ってきてよ!!と思ったら、帰ってきた!!
よかった!!
走っておじさんを出迎えるレイラ、嬉しそうに応えるビルおじさん。
そして、その二人を車の中から見ているマティアス。
いや、おまえ、いらん。
あの笑顔がお前に向けられることはないのだ。
おじさんに抱きつくレイラを見ている時の、マティアスの表情ね。
ぜひマンガで見てくださいな。
あの笑顔が欲しいんだよ〜と言わんばかりの顔。
笑顔を向けて欲しいなら、まず自分から与えないと。君はレイラから、奪ってばかりだよ。
・おじさんが帰ってくる日だからと、気持ちを立て直すレイラ
・過去のことを思い出し、もしおじさんが戻ってこなかったらと不安になる
・夕方、おじさんが帰ってきて、走って出迎えるレイラと、二人を車の中から見ているマティアス
→36話へ続きます。

