
ポーラ、強い。
4〜5話のあらすじ
視力を失って間もない頃は、ヴィンセントもこれまでと同様の生活を送ろうと努力していました。しかし、刺客に襲われたり、食事に毒を入れられたりと、相次ぐ襲撃に心が折れてしまいます。
ポーラの部屋はヴィンセントの部屋の隣。毎晩聞こえてくる呻き声。ポーラは、ヴィンセントは死の恐怖と戦っているのだろうと思います。
しかし、翌日もいつものようにわがままで傲慢なヴィンセントを見て、この人は自分が同情するようなあいてではないと、ポーラはこれまで以上に遠慮せずヴィンセントに相対します。
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4〜5話の感想(ネタバレ含む)&次回考察
そりゃ、心も折れるわ……どこへ行っても命を狙われたら。家の中ですら、安心できない。しかも、目が見えない。
引きこもりになるのも仕方ない。
しかし、単に同情せずに、ぐいぐい強気にいくポーラがいいですね。ヴィンセントに銃をつきつけられても、押し倒して強引にスープを飲ませたり、クビだと言われてもひるまず反論したり。
失うものがない人は強い。ポーラは、ここを出たからと言って行くところはないし、●されたとしても悲しむ人はいないと思っているから、強い。
で、ヴィンセントがすぐに振り回す銃にも、弾が入ってないと見抜いていました。

ここから毎日、ヴィンセントとポーラの激しい攻防戦が始まりますが、僅差でポーラの勝ち!
これまでのがんばりを侍女長も認めてくれたようで、危害を加えない範囲であればヴィンセントの世話はポーラに一任すると行ってもらえました。
よかったですね〜!これで、追い出されずに済みそうです。
ポーラのような子にしてみたら、居場所があるという安心感は、何ものにも変え難いでしょう。
まだヴィンセントと仲良くなれたわけではないし、毎日が戦争ですけど、衣食住に困らないという安心は、ポーラに精神的な余裕をもたらしてくれるでしょうね。よかった。
と思ったのに。
朝、ヴィンセントの部屋に入ると、ヴィンセントが発作を起こしていました。慌てて吸入器を使うポーラ。
適切な判断で、事なきを得ました。ヴィンセントも少し落ち着いてきたみたいですね。
シーツにくるまっているヴィンセントを尻目に、掃除を始めるポーラ。するとヴィンセントがポーラに話しかけます。

まだまだ警戒心は強いけど、めげずにがんばっているポーラに、ほんの少し心を開き始めている気がします。
シャーシャーいってる野良猫みたいでかわいいけど、ヴィンセント。
これだけきつくあたってもやめないのですから、ポーラのがんばりを少しはわかってくれたのでしょうか。
でもね…ヴィンセントが悪いんじゃないなと思う。良心を一気に亡くし、若くして伯爵家の当主となり、がんばってきたのにさ。
目が見えなくなって、襲われ続けて、そりゃ自暴自棄にもなるよ。
でもヴィンセントは死にたくないんだよね…死にたくなくて、必死で抗ってるんだよね。
ポーラはそれが理解できたから、戦争のような毎日でもヴィンセントのお世話ができているんだと思う。単に居場所の確保という目的だけじゃなくて。
これまで辛い人生を送ってきたぽーらだからこそ、わかることがあるでしょうね。強いヒロイン好き。
・ヴィンセントは相次ぐ襲撃に心が折れ、部屋に閉じこもるようになった
・ポーラはどんなにきつくあたられてもめげずに面倒を見る
・がんばりが認められて、侍女長からヴィンセントの世話を一任される

