今日が誕生日だって、お前だけが知ってたのに。
第56話のあらすじ
もう少しだけ…そんな思いでドームにとどまっていたら、扉が閉まっていました。ドームに閉じ込められてしまったエルナ。いくら叫んでも下を歩いている人たちには声が届きません。
そうこうしているうちに、雪まで降ってきました。顔も見たくなかったし、明日の朝まで会わなくて済む。明日まで生きていられたら…と思いながら涙を流すエルナでした。
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不運て重なるもので。もう少し、もう少しってなかなか帰れなかったエルナの気持ち、わかりますよねー。
約束をすっぽかされて、メイドたちにも認識されていない誕生日。帰りたくなくなるのも当然です。
カレンから報告を受けたビョルンは、誕生日を祝ってもらえなくて家出するなんて…とあきれて笑うしかなかった、そんなに祝って欲しかったなら先に言っておくべきと思ってるけど、家出したわけじゃないんだよ!
そもそも誰のせいでこんなことになったのか!
と腹が立っていたら、思い出したようです。今日が誕生日で、プレゼントに欲しいものがあると言われていたことを。
普段、何かをねだることのないエルナがプレゼントして欲しいといっていた、ドームに一緒に登って欲しいというお願い。
思い出したか、問題児。「いいだろう」と答えたことも、思い出したか。
そこで、大聖堂へ捜索に向かいます。
他に探す場所がないし、他に行くとも思えないから。
ビョルンは一人で大聖堂のドームに登ります。
しかし、エルナの無事を祈りながらも、こんな信じられない事件を起こすほど愚かな女であってくれと思っているビョルンにめっちゃ腹が立つ。
たしかに、ドームが閉まる時間を確認していなくて、屋上に閉じ込められてしまったのはドジなんだけど、しかも他国だし、大公妃として行動に気をつけなければならなかったのはそうなんだけど、お前がちゃんと約束通り帰ってきてたらこんなことにはならなかったんだよ!!
自分が約束をすっぽかしたことは棚に上げて、愚かな女とか、どこか抜けているとか、まあ言いたい放題ですわ。
その狭くて急で、異臭が漂う階段をエルナがどんな思いで登ったのか。少しはそこを思いやれ。
ビョルンでも息が上がるほどの急な階段を、重いドレスを着たエルナがどんな思いで登ったのか。
それはわからんだろうな。問題な王子様。
でも、自分が助けに行こうと思ったことだけでも評価しなくてはならないか。王子としての仕事はきちんとするけれど、グレディスの事件以降、人を信じられなくなっているビョルンが、エルナのことは心配している。
と思ったら、屋上でエルナを見つけても「呆れたものだ」と思うお前に呆れたものだ。
自分自身に呆れて欲しい。妻のことをないがしろにしてばかりの自分自身を。
しかし、最後のビョルンの表情。ここはみなさんに見て欲しい。
たぶん、すごくホッとしている。雪の中、外に何時間もいたら、凍死してしまう可能性もあったので、無事な姿を見て安心している表情だと思う。
漫画家さんてすごいな。この表情の描き分けよ。
目でビョルンの気持ちを表現してる。この顔は見て欲しいな。
「やあ」じゃなくて、お誕生日おめでとうじゃなくて、その前に謝りなさいよ。まったく。
・大聖堂のドームが閉められてしまい、屋上に取り残されるエルナ
・カレンから報告を受けて、ひとりで大聖堂に登るビョルン
・屋上で無事なエルナを見つける
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